最近では粉末だしでもおいしいものがたくさんありますが、たまには本格的に自分でとっただしで調理してみるのもいいですよね。
そこで、おいしいだしの正しいとり方をご紹介します。
昆布は沸騰直前に引き上げる
乾燥だし昆布の表面についている白い粉は汚れではなく、昆布に含まれるマンニットといううま味成分が昆布を乾燥させるとき表面で結晶化したものなので、洗い流してしまうとせっかくのうま味成分を減らしてしまいます。表面の汚れを取るときも、水は使わず、乾いたふきんでさっと拭く程度にしましょう。
昆布は、火にかける30分程前から鍋に入れた水に浸けておきます。水に入れてすぐ火にかけてもうま味成分は十分に出ません。また、お湯が沸騰する直前に昆布を引き上げることも大切です。沸騰したお湯に入れておくと、海藻臭さが出て上品な味に仕上がりません。
かつお節はひと煮立ちさせるだけでOK
かつお節でだしをとるときは、沸騰したお湯でさっと煮ます。薄く削ってあるので、長時間煮なくてもうま味を十分引き出すことができます。
かつお節を入れてから火を止めるまでの時間は、ひと煮立ちさせる程度です。それ以上煮ると、生臭さや渋味が出て微妙な風味が吹き飛んでしまいます。ひと煮立ちしたら火を止めてかつお節が鍋底に沈むのを待ち、最後に沈んだかつお節をペーパータオルなどで濾し取ります。
煮干しの場合はフタはいらない
煮干しだしをおいしく作るには、水に入れる前に頭とはらわたを取り除きましょう。これらを一緒に煮ると魚の苦味や生臭さが出てしまいます。また、火にかけるとき鍋にフタをすると、生臭さが鍋にこもりやすくなるので避けましょう。
沸騰後も煮立ててしまうというのも生臭くなる原因なので、沸騰したらすぐ弱火にします。煮る時間は、煮干しを前日から水に浸けていたなら2〜3分、水に入れてすぐ火にかけたなら6〜7分が目安です。