夏休みなど長期間の休日中は、子供の生活リズムが崩れがちになります。ついつい朝寝坊して朝食を抜いてしまった。夜も連日遅くまで起きている……。

そんなお子さんは要注意!一度生活リズムが狂うと、元に戻すのは大変です。

今回は、子供の健やかな成長に欠かせない「睡眠」について考えます。

睡眠の役割

睡眠には、体と脳を休め、翌日活動する準備をする役割があります。個人差はありますが、小学生は10時間、中学生は8時間ほど必要です。

人間の体は朝起きて、昼に活動し、夜眠るという規則正しい生活をすることによって、その能力を発揮できるようになっています。生活リズムが崩れてしまうと、イライラして攻撃的になったり、うつになったり、不登校になったりして、健康や体の成長、学力に影響する場合があります。

また、子供の骨や筋肉を作る成長ホルモンは夜寝ている間に分泌され、特に深い睡眠時によく分泌されます。寝る時刻が遅くなって睡眠時間が短くなったり、深い眠りが得られなかったりすると、分泌される成長ホルモンの量が少なくなってしまい、子供の体の成長に影響することがあります。

朝の光を浴びよう

生活リズムを崩さないために心がけるべきことが幾つかあります。

朝起きたら、まずカーテンを開けましょう。寝ている子供に朝の光を浴びさせると、脳が起きるための準備を始め、体温が上昇して気持ち良く目覚めることができます。
また、朝の光は体内時計をリセットする効果があります。人間の体内時計は25時間で、何もしないと一日に1時間ずつずれてしまうのです。体内時計がリセットされずに慢性化してしまうと、朝起きられなくなったり、昼間ボーっとして授業に集中できなくなったりします。

更に、朝の光を浴びるとセロトニンという物質が分泌されることが分かっています。セロトニンは不安や恐怖の感情を抑え、心を穏やかにしてくれる効果があります。逆にセロトニンを増やすことができないと、不安やストレスからうつ傾向になったり、攻撃的になったりします。

セロトニンはメラトニンというホルモンに変化するのですが、このホルモンは眠気をもたらす働きがあります。朝の光を浴びて13〜15時間後、午後8時頃からメラトニンの影響で眠くなるのですが、眠る前に強い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑えられてしまいます。テレビや携帯、ゲームやパソコンなど、眠る前2時間は見ない方が良いでしょう。

生活リズムを崩さないために

昼間、活発に遊ばせることで、適度な疲労により夜早く寝る習慣ができます。休日は外に連れ出すなどして、子供が体を動かす機会を作ってあげましょう。

体の奥の深部体温が下がると眠気を感じます。昼間よく体を動かして体温を上げると、反動で夜は深部体温が下がるのです。眠る直前に熱いお風呂に入ったり、激しい運動をすると眠りを妨げてしまうので注意しましょう。

食事の時間も大切です。夜遅くに食べると体内時計が混乱してしまいます。食事は朝、昼、晩決まった時間に取り、夜中は10時間以上食べない時間があることが、体内時計を整えることに繋がります。親の帰宅が遅かったりして準備が大変かもしれませんが、夕食はあまり遅くならないように心がけましょう。

昨今、大人の夜型生活の影響で、子供の就寝時間も遅くなる傾向があります。「9時になったら子供は寝る準備をする」など、家庭内でルールを決めて、大人の生活に合わせて子供の生活リズムを崩さないように配慮しましょう。

【参考文献】
睡眠不足や睡眠障害、子どもへの大きな影響 | e-ヘルスネット 情報提供
※熊本日日新聞総合版平成27年7月26日「睡眠 体と脳を休め翌日の準備」
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