保険金額は無制限なのに?

対物超過特約とは、これまた難しい名称ですね。正式名称は保険会社により異なり、対物超過修理費用補償特約であったり、対物差額修理費用補償特約なのですが、悩ましいのでここでは対物超過特約と呼ぶことにします。これは対物賠償保険をフォローするための特約です。

保険を契約する際、対物賠償金額を無制限にするよう勧められます。そのため、どれだけ甚大な損害でも保険会社が全額支払ってくれるように思えます。ところが、自動車には時価額というものが存在します。もし、修理が可能でも、修理金額が時価額を超えるような場合は時価額までしか支払われないのです。対物超過特約は、こういった場合に最大50万円まで超過分を補償しましょうという内容になっています。

こんな局面にありがたい特約

消費税も増税し、私たち庶民の懐はますます寂しくなっていきます。それを象徴するように、ここ二十年ほどの間に、道路を走る自動車も高級セダンが激減し、ほとんど軽自動車か燃費のいい小型乗用車ばかりです。だというのに、自動車というのはいくら大事に乗っていても、購入して数年で価値が下がるばかりです。買い換えなんて当面予定にない人も多いでしょう。

さて、ある日スーパーへ買い出しに行ったとします。買い物を終えてエンジンをかけたところ、ブレーキとアクセルを踏み間違い、あろうことか駐車中の車にぶつけてしましました。その車の持ち主は「まあ、ちゃんと修理してくれればそれでいいですから」と言い、ちょっと安心しました。それから半月ほどして、相手から電話がかかってきました。「修理してくれると言ったじゃないか」と。そうです。相手の車の時価額を調べたところ、20万円の価値しかなかったのです。

このような場合、修理金額が35万円だとして、対物賠償保険から20万円、それを超過した15万円を対物超過特約で補償が可能です。

自動車に対する価値観

私なんて新車は夢物語です。ワンオーナーで状態のいい中古車を購入し、乗り潰す感覚です。でも、自動車が好きな人の中には新車で購入してから十年以上大事に乗っているという方もいるでしょう。そういった方はメンテナンスもしっかり行っており、スペアパーツが製造されなくなるまで乗り続けるということもあります。

また、「弁護士費用特約って?」でも触れましたが、事故の相手は選べません。保険会社が交渉にあたっているのに、無視して当事者へ昼夜問わず電話してくる人もいるでしょう。もし、通勤などで頻繁に自動車を利用する方であれば、対物超過特約は付けておくべきでしょうね。なんだか今回は景気の悪い内容になってしまいました。

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<ライター:森村仁

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