シニア世代になると、どうしても生活習慣病リスクが高くなります。
糖尿病、脳卒中、高血圧、心臓病、脂質異常症、肥満などは厚生労働省が掲げる生活習慣病です。
これらの病気にかかるリスクを下げるためには、喫煙をやめ飲酒をつつしみ、適度な運動とストレスの発散が大切です。そして、最も大切なことは食生活の改善です。ポイントは、以下の3つです。
- 規則正しく食べる
- 栄養バランスよく食べる
- 食べ過ぎない
この三つのどれを外してもいい食生活とは言えません。そして、この三つのポイントを崩してしまう要素の一つが間食です。
規則正しく少量のおやつを食べるのは気分転換になっていいのですが、しょっちゅう何か食べる習慣は、胃の為にも歯の為にも、そして何よりも肥満防止のために避けなければならない事です。
では、なぜしょっちゅう何か食べたくなるのでしょうか?
実は糖質中心の食事をすると間食が多くなります。というのは、糖質を吸収すると血糖値が急激に上がり、その血糖値を下げるためにインスリンが急激に分泌されます。その結果血糖値は急速にダウンします。すると、血糖値を再度上昇させるために何か食べたくなるのです。消化のいい糖質ほど、このサイクルが早くなります。
私達の食生活の中で大きな割合を占める白米やパンは比較的消化がいい糖質です。米や麦は精製の度合いが上がれば上がるほど色は白くなり消化が良くなるのです。朝、パンや白米中心の食事をする人は、お昼を待たずに空腹感に襲われてつい甘いものやスナック菓子に手を出してしまう人が多いのではないのでしょうか?
多少消化に時間がかかる糖質とともにタンパク質や繊維質などを食べると、次の食事までの間にひどい空腹感を持たずに過ごす事ができます。
そこで、白米を玄米に代えるだけで、間食の習慣を改善できます。
玄米は米のもみ殻だけを取り除いただけのものですから、白米に比べてタンパク質やミネラルが豊富な上に繊維質が多く消化に時間がかかります。腹持ちがいいのです。
また便秘を改善して腸内環境を整える効果も期待できます。固いので白米やパンよりも食べるのに時間がかかり食べる量が減ります。玄米食にダイエット効果があると言われるのは、食べ過ぎを防止し間食を減らす事ができるからです。
玄米にも欠点はあります。
精製されていない分、農薬を口にするリスクが増えるのです。玄米を食べる時には、有機栽培や無農薬栽培の米を選ぶようにしましょう。
また、食感や風味を嫌う人もあります。
炊き込みご飯やピラフは玄米の風味を消して食べやすくします。また、少量のゼラチンを入れて炊くと食感が良くなります。ただし、ゼラチンはカロリーが高いので注意が必要です。
一日三食玄米食は寂しいという方は一日二食でもかまいません。また、白米と玄米を混合してもかまいません。
玄米食は生活習慣病を改善するのにはお手軽な方法ではないでしょうか?