- 片付けない人は効率が悪い
- 片付けない人はだらしがない
- 片付けない人は仕事ができない
と言われてしまうことがあります。
極端な例では、友人関係で「片付けができないから、付き合うのをやめる!」と考える人もいるのだそうです。
男女問わずきれい好きな人は増えてきており、片付けができるかどうかは人として重要な要素になってきているようです。
毎日を生活していく部屋が汚くては、一緒に暮らしたり共同生活をするなんて到底我慢できないと思う人もいるでしょう。
ただ、片付けができないから人間としてダメ…というのは少々行き過ぎた考え方ではないでしょうか?
片付けができないという意味は、二つに分かれます。
- 片付けをしない
- 片付けが(意識して)できない
この違いは非常に分厚い紙一重の違いになります。
( ※ ここでの話は、障害に起因して片付けができないケースは除外します。)
1つ目の「片付けをしない」というのは、あえて片付けをしない人…言ってしまえば、機能的な部屋を追及しすぎている人と言えるでしょう。
2つ目の「片付けが(意識して)できない」というのは、不便と感じながらも、面倒でやる気が起こらなかったり、どう片付けて良いのかわからない人になるでしょう。
「片づけない」でいるための処理能力
一見すると非常に不便そうな部屋で、上手く生活をしていることがあります。これはある意味では、適応能力や対処能力が高いとも考えることができます。
従って、片付けられない原因を徹底的に排除していければ、普通の人よりも効率よく作業を進めていける可能性もあります。
頭が良い人や集中力が非常に高い人というのは、片づけをしないことも多いのです。
目の前のことを解明・解決することに神経を注いでいるので、片付けなどはあえてせず、汚い部屋のように見えても、その人にとって作業をするベストな環境になっていることが多いのです。
仕事がバリバリできる人の机の上が書類の山になっていたり、パソコンのデスクトップに無数のファイルが置かれているのは、よくあることです。
よくそれでファイルを管理できるものだと、その能力の高さに感心してしまうくらいです。
片付けをしないでもやっていけるというのは、ある意味すごい能力でしょう。
平凡な(?)人は、分かりやすくラベルを張って収納し、どこに何があるか忘れないようにしたりします。これは、能力に依存しないやりかたです。これなら皆が迷わないからです。
その代わり、整理収納をするという、面倒な一手間をしなければなりません。
片付けない人は、能力でそれをカバーします。それは、他の人が見たら、なにがどこにあるのか分からなくて、到底使いにくく住みにくい部屋でしょう。
でも、片づけない本人は全く問題なく、むしろ快適に、必要な物が全て外に出ていて、それらを全て自分の管理下に置き、すぐ手が届く機能的な部屋になっているのです。
「片付けられない」の反対側
片付けが(意識して)できない人、つまり、面倒くさがり屋だったり、どう片付けてよいか分からなかったり、障害とまでは言わないものの注意力が散漫気味な人だったりするひとは、だらしがないのでしょうか?
実はこれも、「片づけ」という面だけで、その人の能力を見ているからそうなってしまう部分があります。
メリットとデメリットは裏表です。
例えば、注意力が散漫な人というのは、同時にいくつもの方向に気を使っていたり、同時並行的に物事を進めることに長けていたり、発想力が高くてアイデアを出すのが得意だったりします。
こういう人には、家事や片付けをさせるよりも、クリエイティブ系の仕事などで能力を発揮してもらったほうが、本人も幸せでしょうし、世の中の役に立つことでしょう。
片付けが人間関係に影響してくることは多いですが、だからと言って、「片付けができない」というただ1つの要素のみで、友達関係を切ってしまうのはもったいないと思います。
同じ空間でずっと生活を共にする夫婦になってくると、話しはまた違ってきますが…