誰かと一緒にいるとき、連れの人には右隣に座ってほしいとか、左隣に座ってくれないとなんだか落ち着かないという人はいませんか?
実はこんなことにさえ、腰にかかる負担が原因になっていることが多いのです。
体の左右のバランスに気をつけるべし!
たとえば、連れの人に左隣に座ってほしいという人は、本人はまっすぐに座っているつもりでも、わずかに体が左に傾いていることが多く、その分普段から腰の左側へ負担をかけており、これが腰痛の原因を作っています。
こうした体の左右のアンバランスは、いつも同じ方向へ体をねじってテレビを観ているとか、同じ肩にショルダーバッグをかけているといった生活習慣が原因となっています。普段から、左右交互にバッグをかけたり、たすき掛けにしたりなど、体の左右のバランスに気をつけてみましょう。
腰に負担をかけない姿勢とは?
腰痛の原因の大半は、自分でもなかなか気づかない生活習慣や姿勢の悪さです。腰の筋肉に不自然な負担が長時間かかり続けた結果、筋肉がバリバリに硬くなって腰痛が生じるというわけです。そのため、軽症のうちなら、日常的な姿勢の改善で治るケースも少なくありません。
人間にとって最もラクな姿勢は直立です。背筋と腰を伸ばしてまっすぐ立った状態が、腰に負担もかからず、最もラクなのです。しかし、背中を曲げると腰への負担は大きくなり、たとえば背筋を20度以上曲げると、腰への負担は直立時の1.5倍にもなります。
つまり、背中を深く曲げないだけでも、腰への負担はうんと軽くなるということになるわけですから、普段から姿勢をよくして、何をするにも前かがみにならないように注意し、背筋を伸ばして立つ習慣をつけるというのが、腰痛の最善の防止策ということになるのです。
デスクワーク1時間ごとに10分間の休憩を
勉強や仕事などで何時間も机やパソコンの前に座るのはやむを得ませんが、座りっぱなしほど腰に負担をかける姿勢はありません。しかも、まっすぐ座っているつもりでも、人間の体は左右どちらかに傾いていることが多いので、余計に腰へ負担をかけることになります。
こんな負担を減らすコツは、小休止をとることです。勉強や仕事を1時間するたびに10分ほどの小休憩をとり、新鮮な空気を吸ったり背筋や腰を伸ばしたりするほうが、能率もアップしますよ。
無理な姿勢をとるときに心がけたいこととは?
中高年になると、重いモノを急に持ち上げたときに腰を痛める人が増えてきます。いわゆるギックリ腰ですね。気は若いつもりでも、体は確実に年をとっているので、突然無理な姿勢をとると、体のほうが悲鳴をあげてしまうのです。
といっても、高い所にモノを上げたり、狭いところに手を伸ばして何かを取ったりなど、日常生活の中で無理な姿勢をとらなければならない場面は少なくありませんよね。そんなときは、まず自分の体に、「今からこの荷物を持ち上げるよ。いいね。頼むよ」とよく言い聞かせておいてから行動に移りましょう。その間に、脳が必要な筋肉に指令を送り、準備をしてくれます。
これだけでも、ギックリ腰になる確率はグンと下がりますよ。