1996年「蛇を踏む」で芥川賞を受賞した川上弘美による短編集です。1冊に21篇も収録されていますので、ひとつひとつは短く、家事や仕事の合間、休憩時間に気軽に一話読めてしまいます。 登場する主人公は女性が多く、恋に悩んでいる人もいれば、息子がゲイになってしまったことを悔やんでいたり、特に何かを悩んでいる風でもない何気ない...
絵本とママ本
絵本とママ本の記事一覧
優しい色合いのほんわか温かい絵本をご紹介します。 「あるばんのこと きつねがパンやさんのうちへ たずねてきました」「ぼくにもパンをつくらせて」。このような感じで、毎晩パン屋さんのうちへ誰かが訪ねてきます。 きつねやたぬきと一緒にパン生地をこねる様子が描かれますが、パン屋さんも動物たちも、真面目に一生懸命作っています。で...
『どこどこ?セブン』は人気のシリーズで10冊以上出版されています。他のシリーズは左右(上下)の写真から7つの間違いを探すという内容ですが、この『どこどこ?セブン あいうえお』は内容が異なります。 「あ」から「ん」までの平仮名46文字が1頁に一文字ずつ載っていて、その平仮名一字の周りにたくさんの小物が並んでいます。例えば...
お子さんが国や日本の地名などに興味を持ち始めたら、是非おすすめしたい1冊がこちらです。 日本は地球のどの位置にあって、まわりにはこんな国がある。日本は海に囲まれた島国で、約6800もの島からできている。北から南に細長い国だから、北海道と沖縄では同じ季節でこんなに気温が違う、などなど……。基本的な知識が具体的に分かりやす...
アイデアが面白い絵本です。 いろんな野菜の切り口をモノトーンの絵で示し、「これ なあに」と問いかけます。次のページを開くと正解の野菜の絵が色彩つきで出てきます。レンコンやキャベツなど、すぐに分かるものもあれば、「え、これ何?」と考え込んでしまうものもあります。子供と一緒に当てっこするのも楽しい絵本です。お料理するとき、...
98歳のおばあちゃんと猫が登場します。 魚釣りが得意な猫は、おばあちゃんも一緒に魚釣りをしようと誘います。でもおばあちゃんは「だって、私は98だもの」と年齢を理由にいつも断っていました。 さて、おばあちゃんの99歳の誕生日。猫は誕生日のためのロウソクを99本買ってくるように頼まれます。しかし、トラブルのために持ち帰れた...
表紙で、なんとも変わった格好をして立っている女の子がピッピです。 女の子の髪の毛はニンジンそっくりの赤毛。長い両足には長靴下を履いていますが、片方は茶色で、もう片方は黒色です。そして、ぶかぶかの大きな黒い靴を履いています。加えて服を着たサルを抱えて歩くのですから、こんなに目立つ風変わりな子はいません。 自由奔放な女の子...
ファンタジー好きの方に是非読んでいただきたいのがこちら、『空色勾玉』(荻原規子)です。 日本の神話から生み出された壮大なファンタジーです。『古事記』と『日本書紀』から物語を創造し、新たな解釈を加えた作品になっています。皆さんもイザナギが黄泉の国のイザナミを連れ戻そうと訪れる話をご存じでしょう。 古代日本を舞台とした美し...
人間の脳が最も発達する時期は、誕生から3〜4歳頃までと言われています。この時期に遊びを通して、脳の発達を促す色々なことをお子さんにしてあげたいですね。 この本の対象年齢は2歳から3歳に限定されています。この時期にこんな遊びや知育をしてあげると、子供の脳や体の発達の助けになりますよ、という内容です。 写真付きで分かりやす...
カラフルで小さな小物がずらりと並んだ大きな表紙。見るだけで楽しくなります。パッと目立つ表紙なので、図書館でも小学生に人気の絵本です。 内容は間違い探しです。開くと左右にほとんど同じ写真があります。この写真を見比べて、7つの間違いを探します。 野菜や食べ物がたくさん並んだページや、サイコロやトランプ、コインがずらりと並ん...
作者の須賀敦子さん(1929〜1998年)は随筆家、イタリア文学者として知られています。 この方のエッセイは上質で美しく、知的で気品にあふれています。この『トリエステの坂道』もそんなエッセイのひとつです。 『トリエステの坂道』は、亡き夫が「連れていく」と約束しながら果たせなかった思い出の地を夫の没後二十年を経てひとり訪...
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