子供も大人も、みんな大好き絵本。赤ちゃんへの絵本の読み聞かせは、良いことづくしです。
- 想像力が豊かになる
- 言葉に対する興味がわく
- 感情が豊かになる
- 話をちゃんと聞けるようになる
- 子供とママの心が安定する
絵本を読んでもらってコミュニケーションをとることは、子供の発達へとつながっていきます。子供が絵本を求めてきたら、時間が許す限り読み聞かせてあげましょう。
絵本は、いろんな種類をたくさん読んであげるのが効果的です。そこで、おすすめの絵本を100冊紹介します。(同じ作者の絵本は一回のみの紹介とし、バラエティーに富むランキングとしています。)
ステキな絵本との出会いがありますように!
百いいおかお(さえぐさ ひろこ 文)
絵ではなく、動物の面白い写真がずらりと並びます。個性溢れる顔ばかりなので、ただ写真を眺めるだけでも楽しいです。眺めながら、動物の名前を覚えるのもいいですね。
99さるのオズワルド(エゴン・マチーセン 作、松岡享子 訳)
本当の勇気とは何かを教えてくれる一冊です。散りばめられた言葉遊びも面白いので、是非、子供たちの反応を見ながら声に出して読み聞かせして下さい。
98おとうさん あそぼう(わたなべ しげお 文、おおとも やすお 絵)
是非、お父さんに読み聞かせしてほしい絵本です。読んだ後に、絵本と同じことをしてお子さんと遊んであげて下さい。
97ティッチ(パット・ハンチンス 作、いしい ももこ 訳)
末っ子の気持ちを見事に描いた絵本です。いつもお兄ちゃんやお姉ちゃんにはかなわないけれど、それでもいいんだ、自分も大きく成長するんだという肯定的なメッセージが伝わってきます。
96どうぞのいす(香山美子 作、 柿本幸造 絵)
勘違いの連鎖が楽しい。繰り返しの文章が読み聞かせに向いています。思いやりを学べる、心温まる絵本です。
絵本ナビで「優しいきもちを育む絵本」の特集が紹介されています。
95たんぽぽ(瀬戸照 絵、小川潔 監修、久保秀一 写真)
たんぽぽがどんな風にして冬を過ごし、花を咲かせて種になるのか、その生態を大きな写真や絵で詳しく紹介しています。身近で見るたんぽぽの意外な面を発見することができるかもしれません。タンポポが花を咲かせ、綿毛になる季節に読んであげたい一冊。科学の絵本です。
94三びきのやぎのがらがらどん - 北欧民話(マーシャ・ブラウン 絵、せた ていじ 訳)
子供にはぞくぞくするような怖〜いお話。物語の構成、繰り返しのリズムが絶妙で、読み聞かせにも適しています。
93こすずめのぼうけん(ルース・エインズワース 作、堀内誠一 画、石井桃子 訳)
描かれる情景が美しいです。こすずめの好奇心と不安感が絵本を通して伝わってきます。親の子供に対する愛情の大きさも読み取って欲しいところ。いろんな鳥の巣が登場するところも楽しい。
92なわとびしましょ(長谷川義史 作)
長谷川義史さんの個性的な絵が楽しい。縄跳びに入ってくる人達の中にはびっくりするような人(?)が混じっていて笑えます。親子で楽しめる一冊です。
91くれよんのはなし(ドン・フリーマン 作、さいおんじ さちこ 訳)
8色のクレヨンが自分たちで絵を描くという意外な展開が面白いです。次はどうなるのかとドキドキします。お絵かきが好きになる1冊です。
90三びきのこぶた - イギリス昔話(瀬田貞二 訳、山田三郎 画)
繰り返しの展開・リズムが読み聞かせに適していて、子供にも理解しやすい内容です。ラストシーンが残酷だという意見もあり、賛否両論ありますが、物語としてはとても面白い本ですから、是非読んであげたい一冊です。
89おひさま あはは(前川かずお 作)
まあるい笑顔のおひさまが赤ちゃんの注目を引きます。絵本の中の満面の笑顔を見ながら「あはは」と読んでいるうちに、こちらまで笑顔になって元気になれる絵本。
88かさこじぞう(いわさき きょうこ 文、あらい ごろう 絵)
昔から語り継がれてきた民話の力を感じます。貧しくありながら人に優しく、惜しみなく与える老夫婦の姿に心打たれます。夫婦仲睦まじく、貧しくてもとても幸せそうな二人です。子供の頃読んでもらって、ずっと覚えている昔話です。
87ぞうのババール - こどものころのおはなし(ジャン・ド・ブリュノフ 作、やがわ すみこ 訳)
ぞうのババール全10巻の第一作目です。ぞうのババールが人間のように立って歩いたり、服を着たり、次はどんな展開が待っているのかと、読んでいてワクワクします。ぞうさん好きのお子さんにおすすめの一冊です。気に入ったらシリーズを全部読んでみましょう。
86となりのせきのますだくん(武田美穂 作・絵)
女の子に意地悪をする「ますだくん」を怪獣として描く発想が面白いです。学校に行きたくない女の子の気持ちがよく描かれています。意地悪する男の子はまさに怪獣!コミックのような仕上がりなので、本を読むのが苦手なお子さんにおすすめです。
85パンプキン・ムーンシャイン(ターシャ・テューダー 作、ないとう りえこ 訳)
アメリカを代表する絵本作家ターシャ・テューダーのデビュー作です。自然に囲まれた農村での生活に対する愛が感じられます。ハロウィーンに読んであげたい1冊です。
84あがりめ さがりめ - おかあさんと子どものあそびうた(ましま せつこ 絵)
赤ちゃんは手遊び歌が大好きです。是非、お子さんに手遊び歌やわらべ歌を歌ってあげて下さい。昔懐かしい代表的な歌が、イメージしやすい絵と一緒に収録されています。
0歳でも絵本は楽しい! ねんねのころ~、くびがすわってくるころ~、おすわりのころ~、はいはいのころ~。成長に合わせて、赤ちゃんと一緒に絵本を楽しみましょう。
83ちいさな もみのき(マーガレット・ワイズ・ブラウン 作、 バーバラ・クーニー 絵、かみじょう ゆみこ 訳)
バーバラ・クーニーの絵が美しく印象的です。森の動物たち、クリスマスツリーの鮮やかさが心に残ります。特に緑と赤の色が対照的で綺麗です。クリスマスの心温まる物語です。
82どうぶつのおかあさん(小森厚 文、薮内正幸 絵)
動物のお母さんはどうやって自分の子供を運ぶのかな?子供の疑問に答えてくれる絵本です。子供が動物に興味を持ったら読んであげたい絵本。動物園に行くときに読んであげるのもいいですね。
81もりたろうさんのじどうしゃ(おおいし まこと 文、きただ たくし 絵)
可愛いおじいさんと素敵な車が印象的で、何度でも読みたくなる絵本です。定年後に車の免許を取ろうと頑張るおじいさんを応援したくなります。おじいさんが購入する車は30年代の古〜いボロボロの車。車好きの男の子はもちろん、車好きのパパにもおすすめの一冊です。
80ペロー童話 ながぐつをはいたねこ(クルト・バウマン 再話、スタシス・エイドリゲビシウス 絵、斉藤 洋 訳)
スタシス・エイドリゲビシウスの絵が一度見たら忘れられない強い印象を与えます。有名な童話なので多くの出版社から色々なイラストで発行されていますが、中でもこの絵本の迫力が凄いので選んでみました。同じ物語でも、絵によって雰囲気ががらりと変わります。
下は、いもとようこさんの「ながぐつをはいたねこ(いもとようこ世界の名作絵本)」
絵本ナビには、色々なイラストの「長靴をはいたねこ」を特集した記事がありますので、参考にしてみてください。
79そらまめくんのベッド(なかや みわ 作)
相手を思いやる心を学べる絵本です。いろんな豆が可愛らしいキャラクターとして登場するので、読んでいるうちに自然と豆の種類の区別がつくようになります。その意味では食育としても優れています。お豆が美味しい季節に読んであげるとますます楽しい。
絵本ナビの特集で、なかや みわさんの「そらまめくんシリーズ」が紹介されています。
78つきのぼうや(イブ・スパング・オルセン 作、やまのうち きよこ 訳)
縦長い絵本の形状が、物語にとても効果的に働いています。メルヘンで、その独特の世界観が楽しい。子供が大好きになる絵本です。
77うさぎのみみは なぜ ながい(北川民次 文・絵)
メキシコ民話です。メキシコで絵を描き続けた北川民次さんが、迫力のある神話的な絵で子供たちを引きつけます。残酷なシーンが多いですが、子供たちはあまり抵抗なくお話を楽しんでくれるようです。子供たちそれぞれに、違う感じ方・解釈が生まれるのも良い絵本ではないでしょうか。
76いすがにげた(森山京 作、スズキコージ 絵)
一度読んだら忘れられない、インパクトのあるお話です。スズキコージさんの個性溢れる絵が魅力的。絵が面白くて声を出して笑ってしまいます。相手を思いやる心を教えてくれる一冊です。
75どこ?めいろでさがしもの(山形明美)
とにかく楽しい。工夫を凝らした迷路がいっぱいです。細部にこだわって作ってあるので、見る度に新しい発見があります。思いがけないものを見つけて驚いたり、笑ったりすることの連続です。親子で眺めて、いろいろ発見して遊びましょう。
74れんけつガッチャン(こぐれけいすけ 作)
クルマや新幹線が大好き!という男の子におすすめの、乗り物絵本です。電車や特急が連結する度にタコが黄色い旗を持って「オーライ オーライ、れんけつ……ガッチャン!」とやるのですが、子供はその場面が大好きです。繰り返しのリズムが小さなお子さんにも分かりやすいです。
73ビロードのうさぎ(マージェリィ・w・ビアンコ 原作、酒井駒子 絵・抄訳)
酒井駒子さんの美しい幻想的な絵と、切ないストーリーが絶妙にマッチした一冊です。ずっと読み継がれてきた名作が新しい挿絵で蘇りました。「長い間に子供の本当の友達になったおもちゃは本物になれる」。この言葉が心に強く、優しく響きます。
72おやすみなさい フランシス(ラッセル・ホーバン 文、ガース・ウイリアムズ 絵、まつおか きょうこ 訳)
子供が一人で眠るのは恐いもの。なかなか寝付けない子供の気持ちをうまく表現した絵本です。優しくなだめ、寝かしつけようとする両親の姿を見て温かい気持ちになります。眠る前に読んであげたい一冊です。
71フローラのもうふ(デビ・グリオリ 作、山口文生 訳)
お気に入りの物に執着するのは、幼い子供によくあることです。そんな子供の気持ちをよく表現した可愛らしい絵本です。家族の愛情の温かさも感じられます。おやすみ前に読んであげたい一冊です。
70ふたりはいっしょ(アーノルド・ローベル 作、三木 卓 訳)
ほのぼのとした心温まる友情の話です。描かれているのは彼らにとっての日常なのですが、読んでいる方はクスッと笑ってしまいます。かえるくんも素敵な性格ですが、何よりもがまくんの個性的なキャラクターが良い。友達っていいなあとしみじみします。
69ねないこ だれだ(せなけいこ)
怖いけど、読むと大好きになって何度でも読んでしまう絵本です。2歳になると怖さが分かるようになって、夜早く寝てくれるようになったという話も。想像力を刺激する絵本です。
68ぶーぶーじどうしゃ(山本忠敬 作)
車好きのお子さんには絶対喜ばれる絵本です。普通車はもちろん、消防自動車、バスなど、いろんな車が実物そっくりの写実的な絵で登場します。写実的なので、赤ちゃんでも車だとしっかり認識できます。赤ちゃんが車を見て「ぶーぶー」と興味を持ち始めたら、是非おすすめしたい一冊です。
67からすたろう(八島太郎 作)
学歴ばかりを重視していては見えてこない、子供一人一人の個性、すぐれた素質、豊かな感性。見逃してしまいがちな大切なことに気付かせてくれる作品です。教育とは何か、考えさせられます。
66ちからたろう(いまえ よしとも 文、たしま せいぞう 絵)
たしませいぞうさんの荒々しく力強い絵が、文章とぴったり合って魅力的です。後半に登場する化け物の絵が異様で怖くて、強い印象を残します。痛快で迫力ある物語が、今の時代にはない面白さです。
「ちからたろう」の絵本にも色々なバリエーションがあるので、興味のある人は参考にしてみてください。
65どろんこハリー(ジーン・ジオン 文、マーガレット・ブロイ・グレアム 絵、わたなべ しげお 訳)
どろんこで遊ぶ犬のハリーを見ていると、幼稚園くらいの元気な男の子を連想します。温かな安心できる家庭の様子が読み取れて、ほのぼのとする絵本です。
64ざぼんじいさんのかきのき(すとうあさえ 文、織茂恭子 絵)
ケチなおじいさんと、何でも喜んで受け取り、それで子供たちと楽しく過ごす「まあばあさん」のやり取りが面白い。教訓的なところが少しもなく、読み聞かせしていると子供と一緒に親も笑ってしまいます。繰り返しの展開が分かりやすいので、読み聞かせにも適しています。
63かさ さしてあげるね(はせがわせつこ 文、にしまきかやこ 絵)
子供は雨が大好き。子供たちが雨の日にこの絵本を思い出して、優しい気持ちになってくれると嬉しいですね。雨の音にも注目です。
62けんかのきもち(柴田愛子 文 伊藤秀男 絵)
男の子が喧嘩したときの気持ちが見事に描かれています。迫力のある力強い絵と、大きく描かれた人物の表情が印象的です。幼稚園児から小学校低学年の元気な男の子に読んであげたい絵本です。
61やまなしもぎ(平野 直 再話、太田大八 画)
ぞくぞくするような怖さが絵と文章から伝わってきます。こういう怖いお話も、ひとつの印象として心に残して大きくなって欲しい。そう思っておすすめします。岩手県の民話です。
60落語絵本『じゅげむ』(川端誠 作)
川端誠さんが落語の中でも最もポピュラーなお話『じゅげむ』を絵本にしました。絵本を読みながら言葉の意味を確認できるのも面白いですが、『じゅげむ』のストーリ—展開自体が軽快で笑えます。リズミカルな文章にも注目です。言葉の響きを楽しんで下さい。
59かお かお どんなかお(柳原 良平 作)
「小さい時から表情の豊かな、心の変化に気のつく人間に育っていくことを期待して描いてみた」という本書。赤ちゃんが成長して1歳を過ぎる頃には、周囲の人間の表情に興味を持ち始めているはずです。赤ちゃんが変な顔に反応して笑うようになったら、是非読んであげたい一冊です。絵本に出てくる表情を真似っこしても楽しいですよ。
58どうぶつ いろいろ かくれんぼ(いしかわこうじ 作)
カラフルな表紙が目を引くこちらの絵本、ちょっとした仕掛けが楽しい「かたぬき絵本」になっています。イラストが分かりやすく、色彩が鮮やかなのも、小さなお子さんに分かりやすく適していると思います。お子さんと一緒に何が出てくるのか楽しみながらページをめくってみましょう。
いしかわこうじさんの「かくれんぼ」シリーズは、絵本ナビに特集記事があるので、興味のある方は参考にしてみてください。
57うずらちゃんのかくれんぼ(きもと ももこ 作)
絵探しの本です。『きんぎょが にげた』(絵探しの本)と同様に子供たちに人気がありますが、こちらは少し探し出すのが難しいかもしれません。うずらちゃんとひよこちゃんが自分たちの色や形を上手に利用して隠れるところが面白いです。かくれんぼが大好きな子供たちにおすすめです。
56モチモチの木(齋藤隆介 作、滝平二郎 絵)
切り絵が何とも印象的で、独特の個性を持った絵本です。切り絵から登場人物の微妙な気持ちがちゃんと伝わってきます。大きなモチモチの木の伸び茂った枝が、これは夜中に見たら不気味で怖いだろうなあと納得させられる迫力です。本当の勇気とは何か、考えさせられる絵本です。読むと、優しさがじんわり伝わってきます。
55おじいさんの小さな庭(ゲルダ・マリー・シャイドル 文、バーナデット・ワッツ 絵、佐々木 田鶴子 訳)
バーナデットの描く「おじいさんの庭」の情景が美しいです。小さくてもたくさんの草花が共存していて、とても居心地の良さそうな庭です。本当の幸せ、心の豊かさとは何かをそっと教えてくれる絵本です。
54スズの兵隊(アンデルセン 著、マーシャ・ブラウン 絵、光吉夏弥 訳)
アンデルセンの名作から一冊。とても抒情的で、美しい物語です。マーシャ・ブラウンの美しい絵の中には恐ろしさもあり、残酷な展開に胸が痛くなります。でもだからこそ、この悲恋の物語は読者の胸にいつまでも強い印象を残し、生き続けるのだと思います。
絵本ナビの特集で、アンデルセンの「童話絵本シリーズ」が紹介されています。
53きゅうりさん あぶないよ(スズキコージ 作)
色彩感覚が素晴らしい。強いインパクトで読者を惹きつけて離さない絵本です。ひたすら同じセリフが繰り返される独特で不思議な世界に思わず引き込まれます。絵に注目して、変化を楽しむのがコツ。間違い探しのような感覚で大人も子供も楽しめます。
52給食番長(よしながこうたく 作)
インパクトの強い絵に惹かれて開いたら、個性的でとても面白い絵本でした。笑ったり泣いたり、大変な思いをしながら食育について学べる絵本です。博多弁で読めるところも面白い。絵本の中に出てくる不気味で不思議な生き物たちも楽しい1冊。
絵本ナビでは、よしながこうたくさんの「給食番長シリーズ」を特集しています。
51オリバーくん(ロバート・クラウス 文、J・アルエゴ、A・デュウェイ 絵、はせがわ しろう 訳)
2人の画家がチームワークで描いているちょっと珍しい絵本です。ふくろうの子供オリバーがやるいろんなモノマネが面白くて笑ってしまいます。オリバーの様々な表情が素敵!親は子供にいろんな期待をかけますが、子供は親の思い通りにはならないものですね。絵がコミカルで楽しく、親も共感できる内容です。
50ルピナスさん - 小さなおばあさんのお話(バーバラ・クーニー 作、かけがわ やすこ 訳)
ひとりの自立した女性の生き方を通して、読む人に生きることの意味を問いかけ、語りかける絵本です。ルピナスさんのおじいさんが言った「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしてもらいたい」という言葉が、次の世代へと受け継がれていくことが感慨深いです。
49123 かずのえほん(トム・スローター 作)
ニューヨークで活躍するデザイナーによる、ユニークな絵本です。数だけでなく、カラフルではっきりしたデザインが強く印象に残ります。絵にもいろいろな工夫がされていて面白いです。モダンアートを楽しむ数の絵本、小さなお子さんにおすすめです。
絵本ナビで「かず・さんすうの絵本」が紹介されています。
48さむがりやのサンタ(レイモンド・ブリッグズ 作・絵、すがはら ひろくに 訳)
表紙はいかにも皆さんがイメージするサンタクロースですが、絵本の内容はちょっと想像を裏切ります。サンタクロースというより、イギリスにいる一人暮らしの普通のおじいさんといった感じ。ぶつぶつ文句を言いながらクリスマスプレゼント配る姿にクスッと笑ってしまいます。読んだら忘れられないサンタクロースなので、サンタのイメージが変わってしまうかも?大人が読んでも楽しい絵本です。
絵本ナビの特集で、「サンタクロースが大活躍シリーズ」が紹介されています。
47時計つくりのジョニー(エドワード・アーディゾーニ 作、あべ きみこ 訳)
絵本の最初に「まごの スザンナに」とあるのがとてもいい。「スザンナ」は、小さなジョニーが「大時計を作ろうと思う」と言ったのを馬鹿にしなかったただ一人の友達です。両親や周囲の大人、学校の子供たちが本気にせず笑っても、ジョニーが頑張れたのはきっとこの「スザンナ」のおかげです。子供が好きなことに熱中していたら、その気持ちを大切にして能力を伸ばしてあげたいですね。
46からすのパンやさん(加古里子 作)
賑やかで楽しい絵本です。「とってもすてきな、かわったかたちの、たのしい おいしいパン」がたくさん登場しますが、「テレビパン」や「でんわパン」、「ヘリコプターパン」なんてものもあり、子供たちの想像力を刺激してくれます。何十種類もずらりと並んだパンは、眺めるだけでも楽しいです。様々なカラスの格好や表情にも是非注目してください。
絵本ナビに、加古里子(かこさとし)さんの「おはなしのほん」特集があります。試し読みができる絵本もたくさん紹介されています。
45おおきなのはら(ジョン・ラングスタッフ 文、フョードル・ロジャンコフスキー 絵、さくま ゆみこ 訳)
おおきな野原にいる動物や虫の親子が生き生きと華やかに描かれています。野原にいる生物たちと、その生命力にあふれた世界に対する愛情と敬意が読み取れます。子供が親に向かって「○○するから見ててね」と言うセリフが繰り返されますが、小さな子供がよく親に言うセリフなので微笑ましいです。数を数える練習にもなる絵本です。
44はけたよ はけたよ(神沢利子 文、西巻茅子 絵)
2歳前後の、自分でパンツやズボンを履く練習を始めた年頃の子供たちから共感を得られる絵本です。この年頃の子供たちは裸が大好きで、お風呂上りによく裸で走り回ったりしますから、自分と同じ「たつくん」を絵本の中に見つけて大喜びです。第一次反抗期が始まる2歳前後の、特に男の子におすすめの絵本です。
43きみなんか だいきらいさ(ジャニス・メイ・ユードリー 文、モーリス・センダック 絵、こだま ともこ 訳)
ケンカもいっぱいするけれど、すぐに仲直りしてしまう。もう口なんかきいてやらないと思っても、やっぱり相手のことが気になって仕方がない。そんな子供の心理を見事に描いた傑作です。男の子にも女の子にもおすすめです。
42よあけ(ユリー・シュルヴィッツ 作・画 瀬田貞二 訳)
異色の絵本です。動くもののない、音のない世界——。読むことで静寂と、普段の忙しい生活の中では見過ごしがちな自然の神々しさを感じることができます。読むときは是非、静かな場所で読んでください。対象年齢は6歳からとしましたが、大人の方にこそおすすめの絵本です。
41こんとあき(林明子 作)
林明子さんの絵は細かい描写がリアルで、それでいて優しい温かな雰囲気に包まれています。喋るぬいぐるみ「こん」のキャラクターが個性的で面白く、印象に残る絵本です。「こん」と「あき」のお互いを思いやる友情が素敵です。はらはらドキドキの展開が楽しい。冒険の要素もあります。
40こねこのぴっち(ハンス・フィッシャー 文・絵、石井桃子 訳)
好奇心の大きな「こねこのぴっち」。その姿は、今の自分に満足できずに自分探しをする人間のようでもあります。今の自分がどれだけ幸せなのか、それを自覚できないことは不幸なことです。みんなに愛されている「ぴっち」が基本に戻る姿が微笑ましい。猫好きの方に特におすすめの絵本です。
39しろいうさぎとくろいうさぎ(ガース・ウイリアムズ 作、まつおかきょうこ 訳)
絵が幻想的で、繊細なタッチで描かれているのが印象的です。小さなうさぎたちの毛並みが柔らかで、触るとふわふわした感触まで感じられるような気がします。平和で、幸せで、心満たされた、でもちょっと切ないような気持ち……。シンプルで、だからこそ心に響く素敵な物語です。うさぎの表情や耳の動きなどにも注目してみると、楽しいです。
38ちいさな あなたへ(アリスン・マギー 文、ピーター・レイノルズ絵、なかがわ ちひろ 訳)
娘を持つ母親の気持ちが痛いほど伝わる絵本です。読むと我が子のことを想うだけでなく、自分の母親のことも感謝と共に思い出されます。子供の未来が幸福なものであることを、母親は皆祈っているものですね。これから母親になられる方、育児中の方に特におすすめの一冊です。
37ラン パン パン - インドみんわ(マギー・ダフ さいわ、ホセ・アルエゴ/アリアンヌ・ドウィ 絵、山口 文生 訳)
独特なストーリーのインド民話です。日本人の感覚では考えられないような展開にびっくりしてしまいます。クロドリが「ランパンパン、ランパンパン」と太鼓をたたきながら行進するシーンが子供たちは大好きになります。絵も味わい深く、個性的なキャラクターが生きています。リズムがあり、繰り返しの展開があるので、読み聞かせにおすすめです。
36しろくまちゃんのホットケーキ(わかやま けん)
「こぐまちゃんえほん」シリーズの中でも特に人気の絵本です。子供たちはみんなホットケーキが大好き。初めて親子で料理したのはホットケーキだったという方も多いでしょう。それだけに共感しやすい絵本です。ホットケーキを焼くシーンの音が素敵!読むとホットケーキを食べたくなります。
絵本ナビの特集で、わかやま けんさんの「こぐまちゃんえほん」シリーズが紹介されています。
35ぐるんぱのようちえん(西内ミナミ 作、堀内誠一 絵)
可愛らしい絵とテンポの良い展開が楽しい絵本です。いろんな場所で一生懸命働くぐるんぱを応援したくなります。最後に自分の居場所を見つけたぐるんぱの幸せそうな顔が良いです。自分探しの絵本。
34金曜日の砂糖ちゃん(酒井駒子 作)
第20回ブラティスラヴァ世界絵本原画展金牌受賞とあります。ひとつひとつの絵が美術展に飾られる一枚の絵画のような美しさです。三話収録ですが、特に「金曜日の砂糖ちゃん」では、1〜2歳の女の子の、ぷっくりしたこの年頃特有の可愛らしさ、あどけなさが存分に描かれていて、眺めているだけで愛おしくなります。いずれも幻想的で美しく、夢見るような気分を味あわせてくれる、素敵な絵本です。大人の方にこそおすすめの1冊です。
33うたえほん(つちだ よしはる 絵)
童謡の歌絵本です。子供の頃に幼稚園や保育園で習った有名な童謡歌がたくさん収録されています。楽譜と歌詞に絵がついていて、とても分かりやすいです。赤ちゃんや幼児は歌うのが大好きですから、是非歌って聞かせてあげましょう。親子で楽しい時間をどうぞ。
絵本ナビの特集で、色々な「うたえほん」が紹介されています。
32いい おかお(松谷みよ子 文、瀬川康男 画)
「いい おかお」ってどんな顔?大人は忙しく過ごしていると、この絵本の登場人物たちのように「いいおかお」になることを忘れてしまいそうになるかもしれません。赤ちゃんの本として出版されていますが、大人にも大事なことを思い出させてくれる絵本です。
絵本ナビの特集で、松谷みよ子さんの「あかちゃんの本」シリーズが紹介されています。誕生から40年、3世代にわたって愛されて続けているロングセラー絵本ばかり。0歳から楽しめます。
31くいしんぼうシマウマ(ムウェニエ・ハディシ 文、アドリエンヌ・ケナウェイ 絵、草山万兎 訳)
独特なタッチで描かれた動物たち、その不思議な世界観に思わずぐっと引き込まれます。物語の展開もストーリー性があって面白い。個性的な絵と独特な色彩が癖になる一冊です。大人の方にもおすすめします。
30しずくのぼうけん(マリア・テルリコフスカ 作、ボフダン・ブテンコ 絵、うちだ りさこ 訳)
ポーランドの絵本です。水がどこからやってきて、どうなるのか、「しずく」が主人公の旅が始まります。蒸発したり雨になったり、凍ったり、どんどん変化していく「しずく」の姿に、知的好奇心を刺激されます。科学に興味を持つきっかけとなる絵本かもしれません。内田莉莎子さんの翻訳も可愛らしくて、「しずく」の雰囲気にぴったりの口調が素敵です。
29あかが いちばん(キャシー・スティンスン 文、ロビン・ベアード・ルイス 絵、ふしみ みさを 訳)
子供の感性の世界を見事に描いた、カナダのロングセラー絵本です。同じ服ばかり着たがる子供のお母さんなら、「うちの子もこんな気持ちなのかしら」と納得してしまうかもしれません。子供の感性を大切にしてあげたくなる絵本です。
2017年クリスマスに新装改訂版が復刊されました。
28やさいの おなか(きうち かつ 作・絵)
アイデアが面白い絵本です。いろんな野菜の切り口をモノトーンの絵で示し、「これ なあに」と問いかけます。すぐに分かるものもあれば、「え、これ何?」と考え込んでしまうものもあります。子供と一緒に当てっこするのが楽しい絵本です。普段意識して見ていなかった野菜の形に改めて興味を持ったり、お料理に興味を持つきっかけになる良い絵本です。
27おいしいおと(三宮麻由子 文、ふくしまあきえ 絵)
この絵本の最も面白いところは何といっても擬音語(オノマトペ)です。春巻きを食べるときの音が「カコッ ホッ カル カル カル……」、ごはんを食べるときの音が「ポホッ モワーン ムッチ ムッチ ムッチ」。すべてこんな調子で独特に表現されています。オノマトペの響きを面白がって、子供たちは大喜びです。描かれた食べ物の絵が本当に美味しそうなので、1歳のお子さんでも興味を持ってくれます。食べ物に対する興味が大きく育つ本です。
26かにむかし(木下順二 文、清水崑 絵)
日本に生まれ育ったなら、子供に読んであげたいのが日本の昔話。こちらは『さるかに合戦』の名でよく知られた物語です。60年も前に出版された絵本ですが、長く日本人に親しまれています。標準語とは異なる方言独特の味わいのある語り口が、読み聞かせしていると心地よく耳に響きます。ストーリーの展開も楽しいので、子供たちにも人気があります。
絵本ナビに「ちゃんと読みたい!日本の昔話」が特集で紹介されています。
25あいうえおの本(安野光雅 作)
「あいうえお」の本というといろんな種類の本が出版されていますが、この安野光雅さんの描いた平仮名と絵は芸術的でユーモアがあり、また美しいです。
例えば「あ」では「あんぱん」と「蟻」の絵が描かれ、よく見るとその絵の枠にもたくさんの動植物が描かれています。アヒル、アシカ、朝顔……。細かいタッチで描かれた枠の中から「あ」で始まるものをどれだけ探し出せるか。それが面白くて、つい夢中になってしまいます。
絵が美しいので、何度見ても飽きることがありません。子供と一緒に大人も楽しめる『あいうえおの本』。大切にしたくなる1冊です。
絵本ナビの特集で、「あいうえお絵本シリーズ」と「言葉遊び絵本」が紹介されています。試し読みができる絵本もたくさんあります。
24きょうはなんのひ?(瀬田貞二 作、林明子 絵)
謎解きも楽しいですが、主人公の「まみこ」の謎かけを優しく受け止めて楽しむお母さん、お父さんの姿から、幸福な家庭の様子が浮かび上がってきます。細やかに描かれた絵を眺めていると色々な発見があって楽しいです。家族の愛情を感じさせてくれる温かい絵本です。
まみこが謎かけに使ったのはお手紙。優しい気持ちになれる「お手紙の絵本」セレクションが絵本ナビで紹介されています。
23ふゆめ がっしょうだん(冨成忠夫、茂木透 写真、長新太 文)
面白い顔がずらりと表紙に並びます。動物のような、帽子を被った人のような……。これなんだろうと気になって、思わず手に取ってしまいたくなる写真絵本です。これがすべて木の芽の冬の姿だというので驚きます。長新太さんの軽やかな文章と写真がとても合っています。写真を眺めるだけでも楽しいので、大人の方にもおすすめです。植物に対する興味を引き出してくれる素敵な絵本です。
22ふんわりあかちゃん(マンデー・スタンレイ 作・絵、すずきゆりいか 文)
皆さんは布で作られた「布の絵本」をご存じでしょうか?やわらかい手触りが赤ちゃんに優しく、軽くて安全な絵本です。布で作られているので、汚れたら洗うこともできます。
絵本を使って人形遊びができる仕掛けになっているので、おままごとが大好きな女の子の、お気に入りの絵本になるのは間違いありません。ぬいぐるみのように大切にしたくなる布絵本。赤ちゃんへのプレゼントとしておすすめです。
※追記
1998年発売の「ふんわりあかちゃん」は入手困難になっているようです。他にも、赤ちゃんが触って遊べる「布絵本」の特集が絵本ナビで紹介されています。
子供とのバスタイムを楽しめる「おふろで読める絵本」や、開くと飛び出す「しかけ絵本」もおすすめです。
21かさ(太田大八 作・絵)
モノトーンの絵の中で、唯一の色彩が朱色の傘。その傘の赤さが心に強い印象を残します。文章が全くないのに、これほど雄弁に語ることができる絵本も珍しいです。雨の日が愛おしくなるような絵本です。
この「かさ」のように、言葉がなく、絵だけで表現されている絵本の特集が絵本ナビで紹介されています。
20はなのすきなうし(マンロー・リーフ 文、ロバート・ローソン 絵、光吉夏可弥 訳)
周囲と異なる自分を認め、自分の好きなことを貫き通す勇気を与えてくれる絵本です。ここに登場する「ふぇるじなんど」のお母さんが、またいい母親です。育児で悩んでいるお母さんにも素敵なヒントを与えてくれます。何より、ユーモアに溢れて笑いを誘う、楽しいお話です。登場する人間や牛の表情が面白いので、そこにも注目です。
19わたしとあそんで(マリー・ホール・エッツ 作、よだ じゅんいち 訳)
絵本の中でじっと座って、嬉しそうにしている女の子の表情が生き生きとしていて素敵です。生あるものへの愛情と優しさを感じさせる素晴らしい絵本です。女の子は、強引に自分の気持ちを押し付けるのではなく、身を退くことで動物たちの存在を受け入れています。人間同士の交流においても、この絵本から学ぶべきことがあるのではないかと思います。
18おにたのぼうし(あまん きみこ 文、いわさき ちひろ 絵)
いわさきちひろさんの淡い水彩画が美しく、物語とあいまって優しく心に沁みます。この絵本に登場する鬼の「おにた」はちっとも怖い存在ではなく、むしろ妖精のイメージに近いかもしれません。こんなに優しく、可愛らしい鬼がいたら素敵ですね。
生誕100年を迎えた、いわさきちひろさんの「名作えほん」が絵本ナビでシリーズ紹介されています。
17100万回生きたねこ(佐野洋子 作・絵)
佐野洋子さんの代表作です。表紙を見るだけで、主人公のとらねこの個性の強さがうかがえます。凛とした青い目、気の強そうな面構え。人に媚びることを知らない自尊心の強い主人公です。その主人公(とらねこ)が愛を知った後の劇的な変化に驚かされます。愛や人生について考えさせられる内容です。子供から大人まで、幅広い世代に愛される一冊でしょう。
16かたあしだちょうのエルフ(おのき がく 文・絵)
色彩が少なく、手に取ってパラパラ見ると地味な印象の絵本ですが、実際に読んでみると深みのある内容に驚きます。絵も味わい深く、ストーリーに合わせたメリハリのある描き方が巧みです。残酷な真実を描き、子供には不条理や恐怖を感じさせる内容ですが、同時に勇気も与えてくれます。子供の成長を促してくれる一冊です。
15きんぎょが にげた(五味太郎 作)
小さな子供たちに大人気の絵探し本です。カラフルな絵の中から赤い金魚を見つけ出すと、子供たちは「いた!」と大喜びです。見つけ出すのが楽しいので、何度でも読みたがります。特に2〜3歳のお子さんに喜ばれる絵本なので、タイミングを逃さずに読んであげたいですね。親子で一緒に楽しい時間をどうぞ。
14はらぺこあおむし(エリック・カール 作、もり ひさし 訳)
様々なサイズの本が出版されていますが、やはり大きめの本が子供には人気です。パッと目を引くカラフルで楽しい絵本なので、図書館でも人気の一冊です。穴が開いた仕掛け絵本になっていて、曜日や数を楽しみながら覚えられます。小さいお子さんへのプレゼントとしておすすめです。
世界中で愛されている『はらぺこあおむし』は、CDやかるた、パズル、ぬいぐるみ、キッチンウェアなど様々なキャラクターグッズも販売されています。
13かいじゅうたちのいるところ(モーリス・センダック 作、じんぐう てるお 訳)
想像力の素晴らしさを教えてくれる絵本です。モーリス・センダックの描く「かいじゅう」たちの恐ろしい迫力と、それでいてコミカルな姿が見所です。子供の想像力から生まれた世界が実に生き生きと描かれていて、魅力的です。
主人公マックスが思う存分想像力を発揮して遊べるのは、安心して甘えられる誰かの存在があるからなんですね。それを最後にそっと教えてくれるところに、作者の子供に向けた優しい目線が感じられます。
12おおきな おおきな おいも(赤羽末吉 作・絵)
子供たちの自由な発想と伸び伸びとした想像力が溢れ出していて、とても活気に満ちた絵本です。幼い子供の視点で描かれ、子供の感性が光っています。絵本の絵に使われている色は、サツマイモの紫ただ一色のみ。これも、この絵本の魅力を引き立てています。
実際の幼稚園での遊びからヒントを得て作られたこの絵本、芋掘りの時期に合わせて是非読んであげて下さい。
11もこもこもこ(谷川俊太郎 作、元永定正 絵)
大胆な抽象画と印象的な擬音語の組み合わせが、赤ちゃんに大人気の絵本です。大人が読んでもその魅力はよく分からないかもしれませんが、幼い子供は不思議なほどこの絵本を好きになります。子供の感性をしっかりつかんだ特別な絵本なのだと思います。お子さんが気に入ったら、何度でも読んであげて下さい。
10わたしのワンピース(西巻茅子 文・絵)
ワンピースの柄が場面の展開によって次々と変わるので、子供たちは絵を見て大喜びです。変化が楽しいので男の子も楽しめますが、やはりこの絵本はおしゃれが大好きな女の子向けと言えるでしょう。もしかしたら、小さな女の子がオシャレに目覚めるきっかけになる絵本かもしれません。メルヘンで、可愛らしい絵が魅力的です。
「わたしのワンピース」をお散歩に持っていけるミニ絵本とお出かけバッグのセットや、トートバッグ、マグカップ、ポーチなども販売されています。
9はじめてのおつかい(筒井頼子 作、林 明子 絵)
現在、子供が「はじめてのおつかい」を経験するのは何歳くらいでしょうか?1977年に発行されたロングセラー『はじめてのおつかい』に登場する「みいちゃん」は5歳です。
不安と戦いながら、それでも一生懸命責任を果たそうとする女の子の姿が健気で、読んでいると頑張れ!と応援したくなります。同じ年頃のお子さんなら、はらはらドキドキしながら「みいちゃん」に共感するのではないでしょうか。
町や商店の細部にも気を配りながら読むと更に楽しめます。
8おおきなかぶ(ロシア民話、A.トルストイ再話、内田莉莎子 訳、佐藤忠良 画)
「うんとこしょ どっこいしょ まだまだ かぶは ぬけません」。繰り返しが多く、リズミカルな読み聞かせができるのがこの絵本の魅力です。是非音読して、小さなお子さんに読み聞かせしてあげましょう。
佐藤忠良さんの躍動感のある力強い絵を見ていると、見ているこちらまでつい力が入るほどです。1人が助けを呼びに行っている間の、おじいさんとおばあさんの待ち姿も面白いので注目です。
7わすれられない おくりもの(スーザン・バーレイ 作・絵、小川 仁央 訳)
肉親や身近な友人を亡くした悲しみは、なかなか簡単には癒えるものではありません。残された者は、どう乗り越えてゆけば良いのでしょうか。この絵本は、「死」について考える貴重な機会を与えてくれます。身近な人を亡くした経験がある人には、心に痛いほど響く内容です。愛する家族や、大好きな友人たちに、宝物となるような思い出や知恵を遺すことができたら、とても幸せなことだと思います。
6ペレのあたらしいふく(エルサ・ベスコフ 作・絵、おのでら ゆりこ 訳)
たくさんの物があふれ、欲しいものはお店に行けば難なく買うことができる現代日本で、この絵本の主人公ペレのような自立した考え方ができる子供は少ないと思われます。
自分の欲しいものを手に入れるために、たとえ子供であっても甘えることなく、自分にできる代価を何らかの形で支払う、その姿勢がペレには自然に身についています。何気ないものでも、たくさんの人の手が加わってできあがっているのだということを、この絵本は教えてくれます。ペレの周囲にいる人間の心の温かさ、子供を育てる姿勢にも学ぶべき点が多くあります。
5てぶくろ(エウゲーニー・М・ラチョフ 絵、うちだ りさこ 訳)
ロシアの有名な民話絵本です。個性的で味わい深い動物たちが次々と登場し、どんどん手袋に入っていくのがこの絵本の面白いところです。一匹住み着くごとに手袋の様子が変化するので、その変化がとても楽しい。おじいさんが落とした手袋の中がとても居心地が良さそうで、温かで賑やかな家庭を連想させます。寒い季節に是非読んでほしい一冊です。
4ぐりとぐら(なかがわりえこ 作、おおむらゆりこ 絵)
読み聞かせの定番の一冊です。のねずみのぐりとぐらが、あれこれ試しながら思いつくままに行動する姿を見ていると、次はどうなるのかとワクワクします。ほのぼのしていて温かく、読むと幸せな気持ちになります。「ぐりとぐら」の中に出てくる歌もいいですね。
のびのびした気持ちになる素敵な絵本です。
絵本ナビで、世代を超えて圧倒的な人気と知名度を誇る「ぐりとぐら」シリーズが紹介されています。
3くまとやまねこ(湯本香樹実 文、酒井駒子 絵)
絵は主に黒一色のモノトーンで、大切な友人を亡くした深い哀しみが描かれます。そんな中、楽しかった思い出で使われるピンク色が鮮やかです。酒井駒子さんの柔らかい絵が美しく、読む人の心に優しく響きます。湯本香樹実さんの文章も思いやりに溢れています。
身近な人を亡くすことは、自分の一部が死ぬことに等しい。心が癒されるまでには、長い時間が必要です。大切な人は、亡くなった後もずっと心の中で生き続けます。無理に忘れる必要はありません。大事に抱えたまま、生きていけば良いのです。
大人にこそ読んで欲しい一冊です。お子さんには、生きること、死ぬことの意味を考えるきっかけとなるでしょう。
2ちいさい おうち(バージニア・リー・バートン 作、石井桃子 訳)
1942年、アメリカの最優秀絵本として、コールデコット賞を受賞した不朽の名作です。
人間の生活に自然がどんなに大切か、淡々と静かな文章で語りかけます。あまりに激変する環境に、同じ場所が描かれているとは思えなくなるほどです。都会化、文明化への警鐘の意味も含まれています。
時間の経過、季節の移り変わりを緩やかに美しく描く力量は素晴らしいものがあります。お子さんに読んであげたら、きっとお気に入りの大切な絵本になるでしょう。
1おおきな木(シェル・シルヴァスタイン 作、村上春樹 訳)
世界的名作絵本なので、ご存じの方も多いと思います。原作のタイトルは『The Giving Tree』、日本では『おおきな木』というタイトルで広く知られている絵本です。
りんごの木の男の子に対する無償の愛がテーマです。りんごの木は純粋に与えるだけで、見返りを一切求めていません。世の中にはいろんな愛の形が存在しますが、私は子供の頃初めてこの絵本を読んだとき、こんな愛の形が本当にあり得るのかと疑問を持ちました。それでも、ずっと印象に残っていた絵本です。
母親になった今では、この愛の形は存在すると理解できます。理解できるという人、できないという人、別の見方をする人、いろんな意見があっていいと思います。読者に疑問を投げかけ、考えさせる力を持った素晴らしい絵本です。
村上春樹さん翻訳の絵本が出版される前に、ほんだきんいちろうさんが翻訳した絵本も販売されており、微妙にニュアンスが異なります。興味のある方は図書館などを利用して、ほんだきんいちろうさん訳の「おおきな木」もご覧ください。原作をそのまま読んでみるのも楽しいと思います。
編集後記
絵本の感じ方は人それぞれだと思います。同じ絵本を読んでも、喜んだり、悲しんだり、驚いた顔をしたり、影響を受けるところも子供によってそれぞれ違うそうです。
絵本を何度も読むことで分かってくることがあるかもしれませんし、新しい発見をするかもしれません。同じ絵本を何度も持ってこられても、子供の気が済むまで読み聞かせてあげて下さい。
読み聞かせは0歳児から大丈夫です。また、色々な種類の絵本をたくさん読んであげるほうが良い刺激になるようです。そして、絵本の読み聞かせは、ママの心にも良い影響を与えてくれるそうですよ。
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